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  楽園に暮らす  
                                            2003年1月1日 第2号
 

新年を迎える
今回の内容
   2.福茶

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 2.福茶
  
大晦日の夜は、細く長く生きますようにと呪文のように唱えながら蕎麦を食うのだが、
 我が家にはもう1つ慣習があって、福茶をすすりながら除夜の鐘を聴くのである。
 福茶というのは、甘く煮詰めた黒豆を二三粒湯飲み茶碗に入れ、濃い目の日本茶を注いだものであるが、
 親父にとっては、その福茶を入れるのがその年の最後の仕事となるのだ。
  ところが、結婚してその慣習を受け継ごうとしたら、妻はそんな風習はやったことがないし、
 聞いたこともないというのだ。以来、思い出したように、友人・知人に尋ねてみたのだが、
 知っている人に出会わなかった。僕はこのときになって不安になり、広辞苑を開いたのだ。
 すると、昆布や梅干など、入れるものはさまざまだが、確かに福茶は存在してた。

  以来、そして今年も、妻と二人「本年もよろしく」とあいさつをかわしたあと、
 安心して福茶をすすりながら、除夜の鐘を聴いている。
 そして、今年こそ福が舞い込んでくるような気がしている。
 
                                                        
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